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「遺品整理の進め方」賃貸物件に住んでいた場合

遺品整理

住んでいた方が亡くなるとできるだけ早い退去が求められるのが賃貸物件です。

空き家状態にしておくと、衛生面や防犯面の影響があるだけではありません。
家賃が発生するため、無駄な出費を抑えるためにもできるだけ早く退去する必要があります。

しかしながら、普通の引っ越しとは異なるため、簡単に部屋を明け渡せない方もいます。
速やかな退去をするために、手順が大切です。

誰が賃貸物件暮らしの遺品整理を行う?

遺品整理

通常、遺品整理は遺族が中心となって行います。

ですが遺族であっても、相続人や賃貸の連帯保証人ではない場合、勝手に契約解除したり遺品を整理することができません。
まずは賃貸物件の連帯保証人に連絡する必要があります。

遺品整理の費用負担

賃貸住宅で人が亡くなった場合の費用負担するのは、以下の順番です。

  1. 連帯保証人
  2. 連帯保証人がいない時は相続人
  3. 相続人がいなければ不動産物件の所有者

賃貸借契約書を確認する

賃貸借契約書

まずは故人が契約をしていた賃貸借契約書を確認しましょう。

賃貸借契約書に記載してある内容

■家賃
■退去日
■解約や違約金

他、特に記載しておくべきルールなどが記載されています。

故人が亡くなっても自動的に解約できない

部屋を借りていた人が亡くなった場合、賃貸借契約は自動的に消滅しないため注意が必要です。
亡くなった賃借人の賃借権は、連帯保証人や相続人に相続されます。

連帯保証人や相続人が引き継ぐのは、部屋にある家財の整理、敷金返却請求権、毎月の家賃債務も含まれています。

よって、相続人または連帯保証人である遺族が行う遺品整理は以下になります。

  • 賃貸借契約書の確認
  • 家財道具の撤去
  • 破損した所の修理
  • ハウスクリーニングといった清掃

賃貸借契約書には退去時のクリーニングについても細かく記載されています。
入居前に支払った敷金で原状回復できるのか、契約書は必ずチェックしましょう。

賃貸の場合は、作業が遅くなるほど家賃の支払い義務も発生します。
短期間で遺品整理可能な業者への依頼もおすすめします。

 

2、賃貸物件を退去時は、部屋を原状回復する義務がある

通常、遺族は故人が残した物を整理・処分するといった作業をしていきますが、故人の亡くなり方によっては遺品整理の工程は異なります。

賃貸物件で亡くなる人の割合は、高齢者だけではありません
近年では50代男性の孤独死も多いとされており、周辺の住民に気づかれないまま死後3日経って発見された人もいます。

孤独死の一例

■トイレで力んだまま亡くなった人
■居間でテレビを見ていてそのまま亡くなった人
■お風呂に入ったままバスタブの中で亡くなっていた人
■ベッドの上でそのまま亡くなっていた人

誰にもみとられることもなく、死後時間が経過してから発見されるケースが増えています。

死後数日経ってしまった孤独死の問題

家主から「○○日までに撤去するように」とすぐに催促されます。
遺品整理のために部屋に入った途端、すぐに片付けできない問題に気がつくでしょう。

■放置した時間が長く、腐敗臭がひどい
■住んでいた部屋の汚れでひどい
■歩くスペースがない程、ゴミ屋敷のようにゴミが散乱している

腐敗臭や汚れが床や壁に付着している、虫がわいていたといったケースもあります。

 

3、賃貸物件の遺産整理における具体的な手順

実家片付け

撤去日が迫っているからといって、とにかく部屋の荷物をトラックに積み込みをすればいいと考えていませんか?

遺品整理とは、ひとつひとつの遺品を手に取り、必要な物なのか確認しながら作業をした方がいいです。
全てを持ち出しても、保管する場所を確保する必要があるからです。

基本的な遺品整理の手順

基本的な遺品整理の手順は、以下のように行うのがいいでしょう。

  1. ダンスや引き出し・棚の中を出して整理する
  2. 冷蔵庫内も整理をする
  3. 書類関係も整理しながら確認をする
  4. 押し入れや収納も取り出し整理をする
  5. 家具や家電を搬送する

孤独死の場合は特殊清掃も必要

孤独死をした場合、人間は死後3日程度で腐敗体液が漂いはじめます。
腐敗体液の臭いは窓を開けて換気、市販の芳香剤や空気清浄機を使ってもとれません。

住まいの遺品整理は遺族が行うのが一般的ですが、腐敗が進んでいた場合は、特殊な薬剤や技術が必要になるため一般の方では難しいでしょう。

腐敗体液が漂っている場合は、専用の防護服を着て通常のハウスクリーニングではなく特殊清掃を依頼する必要があります。

ハエやウジは細菌感染するため、消毒をしてから入室をするのが一般的です。
周囲の住民のことも考えて専門業者に依頼するのが適切です。

 

4、特殊清掃の工程とは?

■腐敗体液・汚物撤去作業

畳や布団、絨毯に付着した生活用品は搬出します。
腐敗体液が床や壁に付着しないように細心の注意をしながら撤去します。

■害虫作業

遺品整理

ウジ・ハエ・ゴキブリといった害虫は死後2~4日で発生します。
駆除をしないで遺品整理をすれば廊下やベランダといった部分にも拡散し、あっという間に「黒一色」という悲惨な現場になります。

害虫の成長スピードはとても早いので、特殊な薬剤や強力な機械を使って駆除していきます。

■消毒作業

消毒液を噴霧して消臭していきます。
引き戸のレールに腐敗体液が付着している場合は、かなり細かい作業となります。

■遺品整理

実家片付け

部屋の家具や生活用品を分類しながら不要な物を搬出していきます。
貴重品や思い出の品は、遺族に渡すことも可能です。

家具の上などにあるホコリにも死臭がついているため、薬剤や掃除機・ホウキで取りのぞいていきます。

■最後に天井の消毒

天井を含む部屋全体に消毒液を噴霧します。
腐敗体液の異臭は壁や天井にも残っていますので、徹底的な消臭作業が必須となっています。

 

5、特殊清掃や遺品整理業者の選び方

実家片付け

孤独死をした場合は、遺品整理と特殊清掃を同時に行う業者を選ぶようにしましょう。

安価で引き受ける業者もいますが、腐敗臭がとれない可能性や数日経過してから腐敗臭がするようになったケースもあります。

よって経験が豊富で消臭に力を入れている業者を選ぶことが大切です。
遺品の量、分別の量、階段がない、エレベーターの有無、トラックまでの距離によって価格は変わりますが価格の安さだけで選ばないように注意してください。

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