皆さん、熱中症対策はおこなっていますか?
本格的な暑さに、冷房を浴びながら、冷たいジュースを飲むことも増えましたね。
飲料のペットボトルやビン、缶の分別をはじめとして、浜松市ではごみを可燃ごみ・不燃ごみ・プラスチックごみ・資源ごみ・特定品目の5つに分類しています。ところで、分別って意味があるのでしょうか?リサイクルして、ごみが何になるのでしょうか?
そんな疑問にお答えするべく、今回の記事では、家庭ごみの行方とリサイクルについてご紹介します。
浜松市のごみの分別の種類
分別の意味やリサイクルについて考える前に、浜松市での分別の種類を確認しましょう。どのようなものがどんなごみとして捨てられているかを知っておくことで、それぞれのごみが収集された後を想像しやすくなります。
- 可燃ごみ:紙類、生ごみ、庭の草木、汚れたプラスチック類、衣類、CDやビデオテープ
- 不燃ごみ:調理器具、傘、炊飯器、電子レンジなど
- プラスチックごみ:プラマークのある袋や容器(食べ残しがないきれいなもの)
- 資源ごみ:ビン、缶、ペットボトル
- 特定品目:蛍光管、電池、ライター、スプレー缶、ガスボンベ
分別されたごみの行き先は?
では、なぜ上記の5種類に分別する必要があるのでしょうか。それは、最終的に処分されるまでにたどるルートが、ごみの種類によって異なるからです。それには、燃やされた後埋め立てられるものや、リサイクルされ新たな製品となって生まれ変わるごみもあります。
1.収集→中間処理(焼却)→最終処分場(埋め立て)
ごみ集積所から収集された可燃ごみは、焼却施設を備えた清掃工場にまず運ばれるのが一般的です。最終処分場としてごみを埋め立てられる敷地は有限のため、可燃ごみはいったん燃やして体積を小さくする必要があるためです。また、ごみを燃やすことを通して有害物質が出ないよう、焼却炉では800度以上の高温で燃やし、そのときに発生する高温の蒸気を利用して発電を行っています。
西部清掃工場(浜松市ホームページより)
浜松市では、平和最終処分場や浜北環境センターにて、可燃ごみを燃やした後の灰を埋め立てています。
2.収集→中間処理(破砕)→最終処分場(埋め立て)
ガラスや鏡、陶器などの不燃ごみは、収集された後に細かく砕かれてから埋め立てられます。燃えないものだけ埋め立てることで、埋め立て地を長持ちさせることができます。不燃ごみの埋め立ても行っている平和最終処分場の例を見てみましょう。
平和最終処分場のもともとの埋立地の容量は、約1,310,000㎥(25mプール3,800杯分)でした。浜松市民のごみを埋め立て続け、残る容量は4分の1程度まで少なくなりました(平成28年時点)。これ以上埋め立てができなくなると、新たな埋め立て地を見つけない限りはごみの行方がなくなってしまいます。
ごみを処理する過程では、細かく破砕したり、燃焼して灰にしたり工夫しながら限りある埋め立て地を大切に使っています。
平和破砕処理センター(浜松市ホームページより)
3.収集→中間処理(破砕、圧縮、梱包、選別など)→リサイクル工場
ごみの種類によっては、最終的に埋め立てではなくリサイクルされるものもあります。資源ごみとして集めるビン、缶、ペットボトルや、きれいなプラスチック類、特定品目などは、リサイクル工場に運ばれる前に中間処理施設で細かく砕かれたり、圧縮してまとめたり、金属部分を選り分けたりします。すべて、リサイクル工場での工程を簡単にするための処理です。
浜松市では、引佐最終処分場特定品目中間処理施設にてこれらの中間処理を行います。
リサイクルで生まれ変わるごみ
それでは具体的に、どんなごみがリサイクルされ、その後、何になるのかを見てみましょう。
1.プラスチック、ペットボトル(資源ごみ)
浜松市の皆さんの家庭から回収したプラスチックごみは平和破砕処理センターで、ペットボトルは民間の会社にて、異物を取り除いて保管しやすいよう押しつぶして小さくします。その後、どちらも民間のリサイクル工場(再資源化工場)へ運ばれ、細かく砕いて再生しやすい状態にしてから、再資源化の工程が加えられます。
リサイクルによりプラスチックが生まれ変わるもの
・バケツなどのプラスチック製品 ・工業用の燃料 ・工業用のガス
リサイクルによりペットボトルが生まれ変わるもの
・シャンプーやリンスのボトル ・下敷き ・作業着などの衣料
2.ビン、缶(ともに資源ごみ)
ビンや缶は、ともに民間のリサイクル工場にて加工されます。ビンの場合は透明、茶色、白など色ごとに選り分けられ、細かくしてから溶かします。ビンの色ごとに分けるのは、リサイクル後にまたビンを作るからです。色が混ざってしまうと濁りのある仕上がりになってしまいます。また、ビンに再生する以外にも建物の建設に使う材料にもなります。缶もビンと同様、高温で熱して溶かします。新しい缶に再生したり、ビルや橋などの材料にリサイクルされます。
今飲んでいる飲料のビンや缶は、きちんと分別されリサイクルされて生まれ変わったものかも?そう思うと、ごみが資源となって循環していることが実感できますね。
3.スプレー、ガスボンベ、ライター(すべて特定品目)
スプレー缶やガスボンベは、リサイクルの工程の前に穴をあけます。中にガスが入ったまま加熱すると爆発し発火してしまうこともあるからです。穴をあけてガスを抜いたら、アルミ缶やスチール缶と同様高温で溶かし、新しい缶や建築材に再生します。
回収されたライターはまず、金属部分とその他の部分に分けるために細かく砕かれます。金属部分は高温で溶かせば缶や建築材に生まれ変わりますが、金属以外の部分はリサイクルができません。リサイクルできない残りは市の施設で溶かします。
4.蛍光管、水銀体温計(ともに特定品目)
人体に有害な水銀を含む蛍光管や水銀体温計・水銀血圧計は、民間のリサイクル工場にて洗って水銀や異物を取り除きます。ガラス部分は新しい蛍光管や建物の材料になり、回収した水銀はまた新たに蛍光管に使ったり、大学などの研究施設の実験に用いられます。
水銀の扱いには特に注意が必要です。きちんとリサイクルするためにも、またご自身の健康を守るためにも、蛍光管は割らないように(水銀を吸い込むおそれがある)特定品目回収の日に出してください。
5.電池(特定品目)
電池の中は二酸化マンガン、外側は金属です。回収されたのち、民間のリサイクル工場にて熱や磁力を利用して種類別に選り分けたあと、テレビの部品や車のさび止め、缶、建築材などに再生することができます。
こうやって見てみると、ごみが再生して社会を回しているんですね~。
まとめ
今回の記事では、それぞれに分別されたごみがどこに運ばれ、どう処理されるかを見ていきました。
家庭からごみを出す時点できちんと分別してあれば、正しいルートをたどってごみが有効活用されます。それは、別のものに生まれ変わるリサイクルだけでなく、焼却の熱を利用した発電や、埋め立て地の延命も含みます。皆さんが日ごろから行っているごみの分別には、社会にとって大きな意味があることがわかりますね。
今日も分別へのご協力、ありがとうございます^^(営業 鈴木)
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